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【授業の概要・目的】

有人宇宙研究は高度な工学、理学のみならず、医学、倫理学、法学等、幅広い分野の有機的連携を必要とする総合科学であり、「有人宇宙学」とは有人宇宙に関わる全ての分野を学問として大系的にまとめていく新しい学問である。有人宇宙学実習では、集中講義形式で天体観測実習、植物で重力の影響を観察する模擬微小重力実験、宇宙滞在の特殊な環境を模擬した体験を通じて学ぶ閉鎖環境実習をそれぞれ2日間、計6日間かけて体験してもらい、分野横断型学習から有人宇宙活動に関する知識を身につける。

【到達目標】

天体観測実習では天体観測に関する正確な知識と経験を獲得するとともに、自分の力で観測できるように基礎的なノウハウを身につける。模擬微小重力実験では、植物の応答を観察することで微小重力状態が生命に与える影響について好奇心と探究心を持てるようにする。閉鎖環境実習では宇宙での生活環境について体験を通して理解し、人間が宇宙に展開する意義を考えられるようにする。

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【授業計画と内容】

授業:ILASセミナー:有人宇宙学実習
日程:2017年9月11日-16日
内容:11日;オリエンテーション、合宿準備(テント設営など)、閉鎖環境実習
   12日-13日;天体観測実習
   14日-15日;模擬微小重力実験
   16日;閉鎖環境実習、合宿終了(テント撤去など)
1.天体観測実習
天文学・系外惑星天体の講義の後、昼間は太陽、夜間は系外惑星天体の観測を行う。夜間観測では、2~3人ずつのチームを作り、1チーム2時間の観測をする。全観測終了後、チームごとに観測結果を解析する。
2.模擬微小重力実験
重力の生物・人体に与える影響の講義の後、クリノスタット(模擬微小重力発生装置)を使い、植物の初期成長実験を行う。初期成長実験では、2~3人ずつのチームを作り、1チーム毎に1台のクリノスタットを使用する。初期成長実験終了後、チームごとに実験結果を解析する。
3.閉鎖環境実習
宇宙環境が人間に与える影響の講義の後、与えられたスケジュールに沿って各実習・実験を行う。時間経過に従って増大するストレスによって、仕事能率がどのように変化するかを体験する。閉鎖環境実習終了後、自分及びチームの行動を解析する。

専門教育プログラム有人宇宙活動を体験しよう