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第三回 お寺で宇宙学

お寺で宇宙学 × 全国オーロラ講演会 「テラでオーロラ」

 

「お寺で宇宙学」第三回は、去る2010年12月3日に 全国オーロラ講演会2010 の一つとして、会場を再び京都市中京区の浄慶寺に移して開催しました。 参加者は約30名でした。今回の話題提供科学者は、京大理学研究科・地球物理学教室の町田忍先生。 講演題目は「宇宙に浮かぶ地球とオーロラの神秘」です。

講演要旨と当日の資料がこちら。

要旨:ご存知のように、われわれの住む地球は宇宙の中に浮かぶ奇跡的な天体です。 そして、その極地に現れるオーロラは神秘的な現象として知られていますが、 時には、畏敬の念を持って、現地の人々にとらえられてきました。 今回は、そのような地球を取り巻く空間とオーロラについて、現在私たちが 理解していることをお話しする予定です。
資料(PDF)

浄慶寺の門。

誰が書いて下さったのか、味のある看板。

今回の話題提供者、町田忍先生。 地球、惑星の磁気圏のプラズマ物理がご専門です。笑顔がステキです。

地球磁気圏の図を見せながらオーロラのメカニズムを説明。

全国オーロラ講演会の首謀者、東工大の片岡龍峰さんから提供して頂いた オーロラの動画も上映。左下に座ってるのが筆者です。

日本の地球磁気圏観測衛星、GEOTAILのデータを見せながら オーロラサブストームにとって重要な「プラズモイド」の証拠を 指し示す町田先生。これ、専門の近い筆者にとっても慣れるまでは なかなか意味のわからなかった図なのですが… これくらいマニアック…じゃない専門的な話まで飛び出すことも あるのが「お寺で宇宙学」の魅力です。もちろんわかりやすく 噛み砕いてお話頂いています。

オーロラの色は何の色?極域だけでみられるのはなぜ?などなかなか 鋭い質問も飛び出した質疑応答を経て、中島住職にバトンタッチ。

中島住職のお話:『経典に基づいて極楽浄土の大きさを計算するとはやぶさが行って 帰ってきた距離より小さくなる。かつて人間の想像力をも越えた想像として考えら 得た大きさが今の科学では現実に。』 『仏教が伝えたいのは人間性。人間には色んな人がいる。だから色んな宗派がある。 体育会系は行を重視する真言宗、インテリ好みは浄土真宗とか(笑)』

パソコンを覗き込む科学者とお坊さん。

その後座談会へ移行。第一回目の反省から、今回はビールと軽食を多めに 用意しました。差し入れして下さった参加者の皆さんにも感謝! ご本堂で参加者全員が車座になり、いつものように最後は 終電の時間まで語り明かしました。

なお皆さんから頂いている会費は、 会場を使わせて頂いたお寺へわずかですが会場費としてお渡ししているのと、 残りは飲み物、軽食代、その他チラシの印刷などの経費に使ってます。 講演(話題提供)頂く科学者の方にはボランティアできて頂いています。 また、今回は参加者の方がUstによるネット中継も 行って下さいました。ありがとうございました。
(文責:磯部洋明)

ご協力のお願い

会場を提供して下さる京都近辺のお寺を探しています。 可能であれば、仏教者のお立場から参加者にお話頂いたり、 議論に加わって下さる僧侶の方がいらっしゃるとなお嬉しいです。 もちろん会場提供だけでも構いません。 また、人数や開催日時、形態(飲食の可否など)は、会場を 提供して頂けるお寺の方針、ご都合に合わせてどのようにでも ご相談させて頂きます。興味を持って下さった方は、まずは 下記問い合わせまでメールでご連絡下さい。

お寺で宇宙学実行委員会

磯部洋明(京都大学宇宙総合学研究ユニット、実行委員代表)、 中島浩彰(僧侶、浄慶寺住職)、 池口龍法(僧侶、フリースタイルな僧侶たち代表)、 斎藤祥行(宇宙物理学の修士号を持つ僧侶)

問い合わせ先:磯部洋明 (otera@kwasan.kyoto-u.ac.jp)

これまでの記録

関連リンク

   宇宙医学教育プログラム