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第14回宇宙ユニットシンポジウム 「人類は宇宙に居住できるのか?ー宇宙生物学を踏まえた教育と展望ー」

第14回宇宙ユニットシンポジウム
「人類は宇宙に居住できるのか?ー宇宙生物学を踏まえた教育と展望ー」

京都大学宇宙総合学研究ユニット(宇宙ユニット)では、文理を超えた幅広い領域を射程に、人類と宇宙に関わる諸問題の研究を推進しています。宇宙ユニットが主催する14回目のシンポジウムでは宇宙での居住に関する問題を議論します。
イーロン・マスク率いるスペースX社が火星移住を掲げ、他惑星への移住の機運が高まっています。月面基地の構築を2020年代に始めようとする動きもあり、各国による火星探査機の打ち上げも進んでいます。しかし、地球外惑星への移住を実現するためには依然として高いハードルが存在します。果たして人類はこの難題をどのように解決できる可能性があるのか、最新の研究をベースに議論を行います。
さらに惑星移住を考える際には「宇宙に生命は存在するか」という点が問題になります。かつて海があったと目される火星や、間欠泉や内部海を持つ可能性がある木星衛星には生命の存在や痕跡が見つかる可能性はあるのでしょうか、また人類がこれまでに見つけた「ハビタブルな系外惑星」は居住に適した環境を持つのでしょうか。NASAのケプラー宇宙望遠鏡やTESS宇宙望遠鏡、また2019年より運用が始まった日本のせいめい望遠鏡などが生み出してきた成果を踏まえ、様々な専門背景を持つ登壇者とともに、今後の展望について議論を行います。

(2020.08.15) ウェブサイトを開設、最新情報は随時更新します。
(2020.12.11) ポスター申し込み、一般参加申し込みフォームを開設しました。
(2020.12.11) 登壇者が決定しました。
(2020.12.18) プログラムを更新しました。

これまでのシンポジウムについてはこちらをご覧下さい。

開催概要

            

日時: 2021年2月13日(土) 13:00-17:00、14日(日) 10:00-18:00
開催形態: 基調講演・シンポジウム(zoom)、eポスター交流会(Linc Biz)

参加費   :無料
申し込み  :参加申し込みはこちら(2月11日17時〆切)
      :eポスター出展申し込みはこちら(締め切りました)

プログラム 2020.12.18時点(敬称略)

※ 登壇者とタイムテーブルは変更の可能性があります。
2020年2月13日(土) 13:00-17:00
13:00-15:30 eポスター展示交流会コアタイム
16:00-17:00 基調講演 山崎 直子 (宙ツーリズム推進協議会理事・元JAXA宇宙飛行士)
司会: 寺田 昌弘/辻廣 智子 (宇宙ユニット)

2日目:2月14日(日) 10:00-18:00
10:00-10:10 開会挨拶 (嶺重 慎・京都大学理学研究科/宇宙ユニット・ユニット長)
10:10-11:55 講演会・第一部 (司会: 浅井 歩・京都大学理学研究科/宇宙ユニット)
 講演1: Vladimir Airapetian (NASAゴダード宇宙飛行センター)
 講演2: 野上 大作 (京都大学大学院理学研究科)
13:00-14:15 第二部【宇宙探査と宇宙生物学のこれから】(司会: 嶺重 慎・京都大学理学研究科/宇宙ユニット・ユニット長)
 講演3: 小野 雅裕 (NASAジェット推進研究所)
 講演4: 佐々木貴教 (京都大学大学院理学研究科)
14:15-14:50 第三部【これからの宇宙教育】
 講演5: 寺田 昌弘、田島 知之 (宇宙ユニット)、学生代表
15:10-16:25 第四部【有人宇宙開発のこれから】(司会: 磯部 洋明・京都市立芸大/宇宙ユニット)
 講演6: 金山 秀樹 (清水建設 フロンティア開発室 宇宙開発部)
 講演7: 瀧澤 美奈子 (科学ジャーナリスト)
16:30-17:50 パネルディスカッション「人類は宇宙に居住できるか」
司会: 山敷 庸亮・京都大学大学院総合生存学館 教授/宇宙ユニット・副ユニット長
登壇者: 山崎 直子、柴田 一成 (京都大学名誉教授)、稲谷 芳文 (宇宙航空研究開発機構)、田島 知之
17:50-18:00 閉会挨拶

基調講演(2月13日)

 

山崎直子 氏(宙ツーリズム推進協議会理事・元JAXA宇宙飛行士)
<経歴> 2010年スペースシャトル・ディスカバリー号に搭乗し、国際宇宙ステーション(ISS)組立補給ミッションSTS-131に従事した。2011年に宇宙航空研究開発機構(JAXA)退職後、内閣府宇宙政策委員会委員、一般社団法人スペースポートジャパン代表理事、日本ロケット協会理事・「宙女」委員長、宙ツーリズム推進協議会理事、環境問題解決のための「アースショット賞」評議員などを務める。

 

講演者(2月14日)

 

Vladimir Airapetian 氏(NASAゴダード宇宙飛行センター)
<経歴> Professor Vladimir Airapetian is a Senior Astrophysicist at Heliophysics Science Division (HSD) at NASA’s Goddard Space Flight Center and Research Professor at American University, DC. He is currently serving as is a PI of NASA NExSS (Nexus for Exoplanetary System Science) project “Mission to Young Earth 2.0”. Prof. Airapetian is a member of Steering Committee for NExSS and Prebiotic Chemistry and Early Earth Environments (PCE3) NASA Astrobiology Research Coordination Networks and a member of leadership team of Sellers Exoplanet Environment Collaboration (SEEC) at NASA GSFC. He is a PI of NASA Exobiology project on initiation of life on early Earth and Mars. Airapetian is also leading an international multi-observatory observing effort “Evolving Magnetic Lives of Young Suns” as a PI of TESS Cycle 1 cycle, PI of NICER Cycle 2 cycle and Co-I of HST and XMM-Newton Cycle 27 grant and Co-I of spectropolarimetry observing effort. Since 2016, Professor Airapetian is leading an interdisciplinary international team of heliophysicists, astrophysicists, planetary scientists, chemists and biochemists from NASA Goddard, NASA Langley and Yokohama National University and University of Kyoto, Japan and University of Vienna, Austria to understand how extreme space weather events from the active stars affect physics and chemistry of exoplanetary habitability. His expertise includes MHD modeling of solar and stellar winds, extreme coronal mass ejection events from the current and early Sun and their effects on Earth’s magnetosphere, ionosphere and thermosphere.

野上大作 氏(京都大学大学院理学研究科)
<経歴> 1970年7月6日福岡県生まれ。1999年京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了。京大博士(理学)。1999年ゲッティンゲン大学研究員、2000年京都大学大学院理学研究科附属天文台助手、2007年同助教を経て、2014年京都大学大学院理学研究科宇宙物理学教室准教授(現職)。

小野雅裕 氏(NASAジェット推進研究所)
<経歴> NASAジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory)技術者。火星ローバー・パーサヴィアランスの自動運転ソフトウェアの開発や地上管制に携わる他、将来の宇宙探査機の自律化に向けた様々な研究を行なっている。1982年大阪生まれ、東京育ち。2005年東京大学工学部航空宇宙工学科卒業。2012年マサチューセッツ工科大学(MIT)航空宇宙工学科博士課程および同技術政策プログラム修士課程修了。2012年より慶應義塾大学理工学部の助教。2013年より現職。2016年よりミーちゃんのパパ。阪神ファン。『スター・ウォーズ』が大好き。好物はたくあんだが、塩分を控えるために現在節制中。著書に『宇宙を目指して海を渡る』(2014)、『宇宙に命はあるのか』(2018)。短編小説『天梯』にて第24回織田作之助賞・青春賞受賞(緒野雅裕名義)

佐々木貴教 氏(京都大学大学院理学研究科)
<経歴> 1979年佐賀県唐津市生まれ。2008年3月東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻博士課程修了。博士(理学)。東京工業大学GCOE特任助教および特任准教授などを経て、2014年より京都大学大学院理学研究科宇宙物理学教室助教。専門は、惑星や衛星の起源と進化についての理論研究。ホームページ:http://sasakitakanori.com

寺田昌弘 氏(京都大学宇宙総合学研究ユニット 特定准教授)
<経歴> 大阪大学大学院生命機能研究科修了。専門は、宇宙医学、宇宙生物学。 2009年にJAXA宇宙医学生物学研究室(向井千秋研究室)に入社し、宇宙飛行士の健康管理技術の研究に従事。 2014年10月から3年間、NASA Ames Research Centerへ研究留学し、宇宙滞在中の健康評価手法の開発に向けた研究に従事。 その後、東京慈恵会医科大学に移り、2018年4月より現職。

田島知之 氏(京都大学宇宙総合学研究ユニット 特定助教)
<経歴> 京都大学農学部卒業、京都大学大学院理学研究科博士課程単位取得退学。京都大学博士(理学)。京都大学大学院理学研究科研究員を経て、2019年10月より現職。専門は宇宙霊長類学。人類と同じヒト科に属する大型類人猿、オランウータンの行動と生態をボルネオ島の熱帯雨林で研究してきた。野生環境下と動物園の閉鎖環境下で類人猿の行動と社会関係がどのように変化するのか研究中。

金山秀樹 氏(清水建設 フロンティア開発室 宇宙開発部)
<経歴>米コロラド大学ボルダー校大学院で修士号を取得後、清水建設株式会社に入社。海外情報の収集・分析、宇宙開発戦略の策定、海外との協力関係構築等に従事。1996年より宇宙専門のコンサルタントであるシー・エス・ピー・ジャパン株式会社の事業に関わり、2015年同社代表に就任。2018年4月より清水建設株式会社フロンティア開発室宇宙開発部長とシー・エス・ピー・ジャパン株式会社代表を兼務。

瀧澤美奈子 氏(科学ジャーナリスト)
<経歴>科学ジャーナリスト。社会と関係の深い科学について、著述を中心に活動。2005年4月有人潜水調査船「しんかい6500」に乗船。著作に『150年前の科学誌NATUREには何が書かれていたのか』(ベレ出版)、『日本の深海』(講談社ブルーバックス)、『深海の科学』(ベレ出版)、『地球温暖化後の社会』(文春新書)、『アストロバイオロジーとは何か』(ソフトバンク)など多数。日本科学技術ジャーナリスト会議副会長。内閣府審議会委員。文部科学省科学技術学術審議会委員。慶應義塾大学大学院非常勤講師。

 

パネリスト

 

山崎直子 氏(宙ツーリズム推進協議会理事・元JAXA宇宙飛行士)

柴田一成 氏(京都大学名誉教授)
<経歴>宇宙物理学者・理学博士。京都大学名誉教授、同志社大学客員教授。
1954年生まれ、大阪府出身。 京都大学理学研究科附属天文台長(15年間)、京都大学宇宙ユニット長、同副ユニット長、日本天文学会長を歴任。2001年林忠四郎賞、2019年チャンドラセカール賞、2020年ヘール賞、などを受賞。著書は『太陽の科学』(講談社科学出版賞)、『とんでもなくおもしろい宇宙』ほか多数。

稲谷芳文 氏(宇宙航空研究開発機構)
<経歴>宇宙科学研究所のミッションや未来のロケット研究とその飛行実験など幅広い研究活動を行った。はやぶさカプセルの開発を主導し、小惑星から地球への帰還とサンプルの回収を成功させた。これらの知見をもとに、一般大衆の宇宙旅行や月惑星における社会の構築などといった宇宙利用の将来像についても積極的な発信を行っている。

田島知之 氏(京都大学宇宙総合学研究ユニット 特定助教)

 

司会者(2月9日)

 

浅井歩 氏(京都大学理学研究科)

嶺重慎 氏(京都大学理学研究科/宇宙ユニット・ユニット長)
<経歴>1986年東京大学大学院理学系研究科(天文学、博士課程)修了、理学博士 マックスプランク研究所研究員、ケンブリッジ大学研究員、茨城大学理学部助手・・・京都大学基礎物理学研究所教授等を経て2008年から現職。専門はブラックホール天文学、サイドワークとしてインクルーシブ天文学(障害者対象の教材開発など)にも従事。

磯部洋明 氏(京都市立芸大/宇宙ユニット)

山敷庸亮 氏(京都大学大学院総合生存学館 教授/宇宙ユニット・副ユニット長)
<経歴>京都大学博士(工学)環境地球工学専攻。サンパウロ大学工学修士。国際湖沼環境委員会(ILEC)、国連環境計画(UNEP-IETC)、日本大学、東京大学、京都大学防災研究所の各所で勤務後、2013年より大学院総合生存学館。2014年より現職。2016年に初めての日本語対応太陽系外惑星データベース「ExoKyoto」を構築・公開する。専門は地球惑星科学全般(特に水資源・水循環)。2018年にアリゾナ大学との学術提携を構築し、2019年から始まるSpace Camp at Biosphere 2の実現体制を構築する。2020年10月より本シンポジウム共催団体であるSIC有人宇宙学研究センター代表。
EXOKYOTO
http://www.exoplanetkyoto.org
SIC有人宇宙学研究センター
https://space.innovationkyoto.org

主催・共催・後援

主催 京都大学宇宙総合学研究ユニット
共催 京都大学大学院理学研究科附属天文台, 京都大学大学院総合生存学館SIC有人宇宙学研究センター
後援 京都府教育委員会, 京都市教育委員会, 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

SOC

山敷庸亮、嶺重慎、磯部洋明、浅井歩、寺田昌弘、田島知之、辻廣智子

お問い合わせ

本シンポジウムに関するお問い合わせは、 usss-event_atmark_kwasan.kyoto-u.ac.jp までご連絡ください。 (_atmark_の部分を@にかえてください。)

本シンポジウムは、文部科学省 宇宙航空科学技術推進委託費「有人宇宙活動のための総合科学研究教育プログラムの開発と実践」によって実施されるものです。 京都大学は 「国民との科学・技術対話」 活動を推進しています。