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第16回宇宙ユニットシンポジウム

テーマ:宇宙開発時代をどう生きぬくか——大学の役割を問い直す

 

アルテミス1号が打ち上がり、有人月探査「アルテミス」計画がいよいよ本格的に始まりました。一方で民間による宇宙開発も加速しており、宇宙がかつてないほど私たちに身近になってきています。その一方で、現実的な課題もみえてきました。そこで、宇宙技術開発や、宇宙開発に伴う諸問題の検討に従事する人材の育成が急務の課題となっています。大学の果たすべき役割は大きいといえます。

京都大学宇宙総合学研究ユニット(宇宙ユニット)は、理学、工学、人文学、社会科学などの 幅広い領域にわたる総合的な宇宙研究の開拓を目指して発足し、JAXA/ISASや他大学と連携しつつ、人類の生存圏としての宇宙に関わる諸問題の研究、および宇宙開発利用や有人宇宙活動を担う人材育成のための教育を行っています。宇宙ユニットシンポジウムは、現在進行している宇宙開発の新たな局面について、学際的な研究・教育の視点から議論を発展させ、市民と研究教育者の対話を通じて交流を深め、宇宙関連分野を活性化することを目的とするものです。今年度のシンポジウムでは、初日にポスター展示交流会と特別講演、2日目に3つの講演セッションとパネルディスカッションを実施します。

新着情報

(2023.2.22) ポスター賞情報を更新しました。

(2023.2.09) NASAのネルソン長官による講演イベントへの参加申込受付を終了しました。

(2023.2.03) 一般参加の申込受付を終了しました。

(2023.2.02) NASAのネルソン長官による講演イベントへの参加申込受付を開始しました。

(2023.2.09) 登壇者プロフィールを更新しました。

(2023.1.10) ポスター発表の申込受付を終了しました。

(2022.12.13) ポスター発表・一般参加の申込受付を開始しました。

(2022.10.03) ウェブサイトを開設、最新情報は随時更新します。    English 

ポスター賞受賞者

最優秀賞

  • 「自作電波望遠鏡を用いたふたご座流星群の観測」 
    垂井 千結(堀川高校)
    秦みのり(堀川高校)
    佐々木康介(堀川高校)
    今井咲里(堀川高校)
    藤野 大毅(堀川高校)

  • 「安価なガイガーカウンターの製作」 
    秦 みのり(堀川高校)

  • 「光ドップラー効果を考慮してみえる降着円盤の姿」
    下橋 以紗也(堀川高校)
    松井 志織(堀川高校)
    福元 望月(堀川高校)
    五十嵐 潤(堀川高校)

優秀賞(高校生以下の部)

  • 「密閉空間における植物の生命維持」 
    佐藤 翼(岡山白陵高校)

優秀賞(一般の部)

  • 「オンライン教室で有効な宇宙教育教材」 
    馬渕 正展(全国宇宙教材コンテスト/自由が丘サイエンスキッズ)
    川喜多 誠二
    松川 慎理

宇宙ユニット長賞

  • 「FRONTIER で考えるジェンダー平等 #2」 
    宮本汐里(日本獣医生命科学大学獣医学部獣医学科)
    植村優香(京都大学医学研究科人間健康科学系専攻)
    斉藤良佳(京都大学医学部医学科)
    三垣和歌子(筑波大学大学院人間総合科学学術院)
    下結香(奈良県立医科大学医学部医学科)

ポスター発表・一般参加申し込みフォーム
※ 数に限りがありますので、お早めにお申し込みください。

 ポスター発表申し込み(対面参加のみ)応募〆切:  2023年 1月 5日(木)※ ポスター発表の申込受付は終了しました。

 ※ 宇宙に関係する内容であればどのようなテーマでも応募可能です。
 ※ 1日目の特別講演や2日目の講演セッションに参加される方は別途、一般参加の申し込みをお願いします。

 一般参加申し込み(対面参加のみ)   応募〆切:  2023年 2月 2日(木)※ 一般参加の申込受付は終了しました。

日時と場所

日時:2023年 2月11日(土)・12日(日)

場所:国際科学イノベーション棟 5階(京都大学吉田キャンパス)

NASAのネルソン長官による講演のお知らせ (2023/2/02 追加)
 ※参加申込受付は終了しました。(2023/2/09)

 2月11日(土)の11時からビル・ネルソンNASA長官の講演が行われることになりました。

ポスター発表参加の方は追加登録をせずに、講演への出席が可能です。ポスター発表参加以外の方は、京都在住(もしくは周辺)の学生に限り、以下のリンク先ページから参加申込を行うことで出席が可能です。ポスター発表の準備は予定通り12時から可能です。ご興味のある方はぜひご参加ください。

NASAネルソン長官講演 参加申し込みフォーム

 日時: 2023年 2月11日(土) 11:00~12:00
 主催:大学院総合生存学館SIC有人宇宙学研究センター 共催:宇宙総合学研究ユニット
 場所:国際科学イノベーション棟 シンポジウムホール(西館5階) (※ポスター発表会場の隣の部屋です。)

※ 先着150名までの参加となります。ご了承ください。

 ※ 本イベントは先方の都合上、場合によっては直前でキャンセルになる可能性がございます。ご了承ください。

1日目 2月11日 (土) 13:00–17:00

ポスター展示交流会「宇宙研究の広場2023」 13:00–15:15

宇宙関連研究のポスター発表セッションです。宇宙に関係する内容であればどのようなテーマでも応募可能です。

一般市民・高校生・大学生・大学院生・若手研究者・大学教員・企業関係者が集い、宇宙に関する多様な関心を持つ人々の交流会として、また、研究活動成果の社会発信や新たな協力関係のきっかけ作りの場としてもお楽しみください。

※ ポスター展示交流会につきましては、新型コロナウイルス感染防止の観点から、今回はポスター発表者のみの参加とさせていただきます。(感染症対策の施設規則により、ポスター発表者以外はご入場いただけません。)

特別講演:津田 雄一「はやぶさ2が切り拓いた宇宙探査の新時代」 15:30–16:30

小惑星探査機「はやぶさ2」は、小惑星サンプルリターンミッションの2号機であり、日本においても世界においても2例目となる惑星間往復航行を成し遂げました。本講演では、はやぶさ2の科学的意義、工学的な挑戦を振り返るとともに、リュウグウに関する最新の科学成果について紹介します。

ポスター賞表彰式 16:30–17:00

副ユニット長あいさつ(泉田 啓・本学工学研究科教授)

2日目 2月12日 (日) 10:00–17:00

ユニット長あいさつ(嶺重 慎・本学理学研究科教授)

講演セッション1:宇宙科学技術開発の現場 10:00–11:15

本セッションでは、宇宙科学技術開発に携わる専門家の方々に実際の開発現場について講演していただきます。開発や研究に関わる内容だけでなく、宇宙科学技術開発だからこその困難や面白さ、日々の生活スタイル、キャリアパスなどについてもざっくばらんに論じていただきます。

 講演
 ・尾崎直哉「宇宙工学分野における若手研究者の日常と夢」
 ・永松愛子「有人宇宙探査に向けた宇宙放射線環境の把握——国際協力の現場から」

 司会:上ノ町水紀(本学宇宙総合学研究ユニット特定助教)

講演セッション2:有人宇宙開発における人への対応 12:30–13:45

本セッションでは、宇宙環境に滞在する宇宙飛行士や宇宙旅行者に生じる影響について、専門家を招き講演していただきます。地上と異なる宇宙という特殊な環境で、人の身体にどの様な影響が生じ、どの様に対策していく必要があるのかを議論します。

 講演
 ・髙橋昭久「宇宙での放射線と重力変化の複合影響」
 ・佐藤達彦「宇宙飛行士を宇宙線被ばくから適切に護る——有人火星探査の被ばくリスクはどのくらい?」

 司会:山敷庸亮(本学総合生存学館教授)

講演セッション3:宇宙開発をめぐる法と政治と倫理 14:00–15:15

本セッションでは、宇宙開発をめぐる国際的な法と政治の状況について、それぞれの専門家に講演していただきます。現在、アルテミス計画や民間企業による宇宙開発が盛んに進行する中、国際社会は新たな法的・政治的な課題に直面しつつあります。その現状と将来のあるべき展開について、倫理的問題にも目を向けつつ考えます。

 講演
 ・青木節子「地球・月圏構築時代の国際宇宙法の現状と課題」 
 ・鈴木一人「宇宙開発の国際政治」

 司会:近藤圭介(本学法学研究科准教授)

パネルディスカッション:宇宙開発と人材育成 15:30–16:45

宇宙開発においては、JAXAと大学や企業、および大学間の連携がキーワードとなります。本セッションでは、上記3セッションの話題をふまえて、JAXA研究者も交えて、これからの人材育成のあり方、大学に期待される役割等について、参加者のご意見も交えて議論します。

 登壇:青木節子、尾崎直哉、髙橋昭久、中村正人

 司会:浅井歩(本学理学研究科准教授)

閉会式 16:45–17:00

副ユニット長あいさつ(鶴 剛・本学理学研究科教授)

登壇者プロフィール(随時更新します)

特別講演

津田 雄一 氏 (JAXA宇宙科学研究所 教授、はやぶさ2拡張ミッションチーム長)

2003年東京大学大学院修了。博士(工学)。2003年JAXA宇宙科学研究所助教。2008-2009年、ミシガン大学およびコロラド大学ボルダー校客員研究員。2015年JAXA宇宙科学研究所准教授。2020年同教授。専門は、太陽系探査、宇宙工学、宇宙航行力学。「キューブサット」と呼ばれる10cmサイズの超小型衛星を世界で初めて開発、JAXAの「イカロス」ミッションでは世界初のソーラーセイル技術の実現へと導いた。「はやぶさ2」ミッションではプロジェクトマネージャを務め小惑星リュウグウのサンプル採取と地球帰還を成功させた。

講演セッション1:宇宙科学技術開発の現場

尾崎 直哉 氏(JAXA宇宙科学研究所 テニュアトラック特任助教)

講演タイトル:「宇宙工学分野における若手研究者の日常と夢」
JAXA宇宙科学研究所 テニュアトラック特任助教・宇宙ミッションデザイ ナー・博士(工学,東京大学,2018年)。世界初の超小型深宇宙探査機PROCYON(プロキオン)の開発や深宇宙探査技術実証機DESTINY+(デスティニープラス)を含む多くの深宇宙探査ミッションに携わる。ESA・NASAJAXAの3機関にて修行を積んだ軌道設計のスペシャリスト。

 

永松 愛子 氏(JAXA研究開発部門 研究領域主幹、高エネルギー加速器研究機構 客員教授)

講演タイトル:「有人宇宙探査に向けた宇宙放射線環境の把握——国際協力の現場から」
1999年NASDA(現JAXA)入社、博士(工学)。ISS日本宇宙実験棟「きぼう」の宇宙放射線被ばく線量計測(宇宙飛行士の個人被ばく線量計測、「きぼう」環境モニタリング、放射線生物影響研究)および宇宙放射線挙動解析シミュレーションを含む遮蔽防護技術に貢献。ワーク・ライフ変革推進室や広報部 報道・メディア課長の経験を経て、現在はJAXA研究開発部門にて、低地球軌道から国際宇宙探査に向けた宇宙環境計測(宇宙放射線、デブリ等)の研究推進、Gatewayの宇宙機関マルチ会合の Radiation Splinterの日本側POCを務める。

講演セッション2:有人宇宙開発における人への対応

佐藤 達彦 氏(日本原子力研究開発機構 研究フェロー)

講演タイトル:「宇宙飛行士を宇宙線被ばくから適切に護る——有人火星探査の被ばくリスクはどのくらい?」
京都大学工学研究科原子核工学専攻博士課程2001年修了。同年より日本原子力研究所研究員となり、組織改編等を経て現職。主な研究テーマは放射線挙動解析コードPHITSの開発とその宇宙線研究・医療分野への応用。2017年より国際放射線防護委員会(ICRP)の委員も務め、宇宙放射線被ばく防護に関する国際基準策定などに貢献。

 

髙橋 昭久 氏 (群馬大学重粒子線医学研究センター 教授) 

講演タイトル : 「宇宙での放射線と重力変化の複合影響」
1965年、東京生まれ。東京学芸大学・修士課程修了。大塚製薬大津研究所・技術職を経て、1995年、奈良県立医科大生物学教室・助手に。京都大学・論博(理学)を取得するとともに、スペースシャトル、ミール、ISSでの多数の宇宙生物実験に参画。2011年から群馬大学に異動し、テニュアトラックを経て、2015年から現職。専門は放射線生物学。「宇宙に生きる」ため、宇宙放射線だけでなく、地球と異なる重力環境との複合的な生物影響の研究を進めている。独自の宇宙環境模擬装置を開発し、再び、宇宙実験の準備中。

講演セッション3:宇宙開発をめぐる法と政治と倫理

青木 節子 氏(慶応義塾大学法務研究科(法科大学院)教授)

講演タイトル:「地球・月圏構築時代の国際宇宙法の現状と課題」 
1983年慶應義塾大学法学部卒業。1990年、カナダ、マッギル大学法学部附属航空・宇宙法研究所博士課程修了 (法学博士(D.C.L.))。防衛大学校助教授、慶應義塾大学総合政策学部助教授、教授等を経て、2016年4月より慶應義塾大学大学院法務研究科教授。国際法、宇宙法専攻。宇宙空間の探査・利用問題について、国連内外の法規範形成過程、各国の宇宙法、さまざまなアクターの活動実態などを参照して研究している。

 

鈴木 一人 氏(東京大学公共政策大学院 教授)

講演タイトル:「宇宙開発の国際政治」 
2000年英国サセックス大学博士課程修了。筑波大学、北海道大学を経て、2020年から現職。地経学研究所長、内閣府宇宙政策委員、安全保障貿易学会会長なども兼任。2013年から2015年までは国連安保理イラン制裁専門家パネル委員。主著として『宇宙開発と国際政治』(岩波書店、2011年。サントリー学芸賞受賞)など。

パネルディスカッション: 宇宙開発と人材育成

中村 正人 氏(JAXA宇宙科学研究所 教授)

東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻卒。地球磁気圏での精密電場観測、地球プラズマ圏の撮像に注力した後、1999年より金星探査計画をリードした。2020年から宇宙科学研究所理工学委員会に設けられた大学連携強化タスクフォースの座長を2年間勤め、このTFで若手の育成の仕方を含めた提案書が纏められた。

主催・共催・後援

主催 京都大学宇宙総合学研究ユニット
共催 京都大学大学院理学研究科附属天文台, 京都大学大学院総合生存学館SIC有人宇宙学研究センター
後援 京都府教育委員会, 京都市教育委員会, 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

宇宙ユニットシンポジウム実行委員会

お問い合わせ

本シンポジウムに関するお問い合わせは、usss-event_atmark_kwasan.kyoto-u.ac.jp までご連絡ください。 (_atmark_の部分を@にかえてください。)